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能における少年の幽玄の美と男色が絡められ
「花月」など男色演目が効果的に使われます。
いきなり信長に口を吸われ、それに応える八歳の竹千代…、
世阿弥が足利義満に寵愛を受けたのと同じ十二歳で今川氏貞と相思相愛、
好いた相手のため和合の覚悟を決めた、そんな時
今川義元の趣味で全裸に透け透け衣装で「羽衣」を舞わされ直後に手籠。
化粧され振袖を着せられ、それを切り裂かれるなど、ネチネチ攻められ、
父親も義元の稚児だったことを知らされ闇堕ち。
服部半蔵に体を拭かせ、籠絡していくなど魔性が開花していきます。
信長×犬千代(前田利家)乳首攻めなども。
「味方でいるより敵になるほうが絆は深まる」といい、
あえて友(美丈丸)と別れ敵方に身を委ねた蘆屋道摩(怪しい占師というか呪術師)。
道摩の美丈丸に対する、離れているからこそ深まる激しい“恋情”を読んでいくのも楽しいけれど、
術を使って体力消耗した道摩に精(液)を与える、道摩にメロメロな保憲、
道摩に術を教えた興世王、白髪の陰陽師・安倍童子などの個性的な登場人物も面白い。
久々に読み返し、昔の質の高かった頃のJUNE小説を読んでいるような気分になりました。
花闇/皆川博子 2016
幕末〜明治の歌舞伎役者澤村田之助の生涯
子供時代僧侶に執心される
色子として客をとる大部屋役者について
獅子の座 足利義満伝 2003
メインストーリーとは違うところで展開する恋模様がBL並にロマンチック!
そして多数ある濡れ場が簡潔な表現ながらリアルで妙にエロ
身分違いの片思いが歪みに歪み、
相手を騙し不具者としてまでモノにする僧侶、
想い人のため命を張る猿楽舞の美青年、小姓大好きのバカ殿、
どこもかしこも衆道天国
仲蔵狂乱/松井今朝子 1998
中村仲蔵の生涯
衆道描写も少々
鬼ゆり峠 下 1997
美少年剣士のモブレがありますが
女色メインです
元禄心中記/栗本薫 1995
柳沢保明と松陰組
兄弟、小姓同士、父子などの心中もの10篇
元禄無頼上・下/栗本薫 1993
稚児 色若衆
烏珠抄/七条沙耶 1993
足利義満の寵愛を受ける鬼夜叉
春日局/杉本苑子 2010
竹千代の衆道狂いの描写があります
松尾半左衛門私記/杉本苑子 1998
松尾芭蕉の少年時代の主君
藤堂新七郎との衆道関係
光源院殿始末記『秋蘭という女』収録/杉本苑子1992
足利義輝のもとに夜伽の相手として
仕えるようになった少年
夜叉神堂の男/杉本苑子 1990
「夜叉神堂の男」
「山の上の塔婆」
寺稚児もの2篇
「雪うさぎ」「ほたるの庭」『二条ノ后』収録/杉本苑子1989
主君の寵愛を得る小姓など
鶴渡る/杉本苑子 1988
業務内容知らされず稚児小姓となった子の
初めてのお床入りが描かれます
でもちゃんと愛があります!
珠の段/杉本苑子 1987
謡曲「海人」をモチーフとした犠牲的な愛の話
歌舞伎の『細川の血達磨』の小説版?
濡れ場あり!
はれんち侍(『ああ三百七十里』収録)/杉本苑子1986
守銭奴の侍岡野左内が家中の美青年に恋慕
借金のある者たちに、返済金額を棒引きする代償に
その美青年を説得させる
蝶の谷/杉本苑子1987
芸の力で歌舞伎界の頂点に登りつめた
初代中村仲蔵
子方時代の男色模様
八代目市川団十郎の生涯を描いた長編
反古庵と女たち『雪中松梅図』収録/杉本苑子1985
四代目市川団十郎の衆道のお相手の美童
佐野川小吉との仲が裂かれるなど
孔雀茶屋心中/杉本苑子1985
陰間茶屋に売られた少年の話
男を相手にするすべを仕込まれる様子が
描かれる
世阿弥の生涯を兄ラブの弟の視点から描いたもの
きいてもないのに兄が寺稚児時代の辛いお勤め内容を事細かに語ってくれたり
弟の初お床入り失敗談などごちそうだらけです。すばらしい!
世阿弥「オルフェの水鏡」収録/赤江瀑 1988
足利義満が鬼夜叉を所望し寵愛する様が
描かれる
執念の家譜/永井路子1985
三浦光村と北条家の少年たちとの衆道関係
お馴染み義経、遮那王時代の寺稚児生活!
初めてのおつとめが大変詳細に描かれてました
司馬先生はたくさん資料お持ちに違いない
春嵐に散るがごとく―恵慶と蘭丸 (クリスタル文庫)
/市原聖
ご出仕前、13才の蘭丸には想い人が…!
森家に仕える忍の恵慶と契を交しちゃった蘭丸が殿の目を盗んで
義兄との愛をつらぬくおはなしたいへんシリアスですが
蘭丸の一直線ぶりがかわいくてなりません!
殿×蘭とは別モノとして楽しめました
城下の少年/南條範夫
五代将軍/南條範夫
少年行 /南條範夫
思春期の性欲をもてあました高杉晋作が美少年久坂玄瑞を偶像として崇め奉り
時に妄想を暴走させ…
肥大した自意識やらナルシシズムやら一通りこなして
肉体の成長とともにホルモンバランスが安定したころ
普通に落ちつく話でした
世継物語『元禄絵巻』収録/南條範夫
五代将軍綱吉の男寵
華麗なる割腹/南條範夫
三代将軍家光の死後
家臣たちの殉死を通して武士の美学が描かれる中
小姓と深い衆道の契りを結ぶものがいる
『蔵の中』 『白鑞少年』 『三つ首塔』
『真珠郎』 『仮面劇場』 『人形佐七捕物帳』/横溝正史
三人色若衆/横溝正史
われら旗本愚連隊/柴練太郎 1988
忍者からす/柴田練三郎 1997
山中鹿之介と尼子勝久との衆道関係
佐々木小次郎/村上元三
鬼平犯科帳/池波正太郎
「男色一本饂飩」
男色家の盗賊が出てきます!
剣客商売『隠れ蓑』『剣の誓約』/池波正太郎(未読)
『夫婦浪人』/池波正太郎
15年も同棲してるおっさん浪人二人の話
年長でタチの念者×年下の若衆という基本と外れ女房役の方が年上で
男色の道は多種多様と説明されてた
元禄色子/池波正太郎 1976
男色武士道『あほうがらす』収録/池波正太郎 1985
年を経ても変わらない小姓同士の情愛
源内先生舟出祝/山本昌代 1987
平賀源内の数奇な人生
若衆買いを好み独身を通した源内が唯一
直武という弟子に執着した
衆道 男色が描かれる時代小説 物語2/2に続く
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