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『白蓮』岸裕子(朝日ソノラマ/サンコミックスストロベリーシリーズ)
別荘に閉じこもる親友の隼人を訪ねた省吾は、そこで3年前、旅の一座からひきとったという美少年・花緋(かい)を紹介される。
その夜、省吾は強引に花緋を抱くが、それに気付いた隼人は、花緋に毒を飲むよう迫り……「白蓮」、
教師の道夫は、ある夜から「青四郎さま」と自分を呼ぶ前髪の美少年の姿を夢に見るようになる。
同時に、彼のクラスに一の瀬茂美という美少年が転校してきたことで、道夫は自分の前生の世界に引き込まれる。
彼は、殿の最愛の小姓・美女丸と駆け落ちし心中をはかった侍・青四郎の生まれ変わりだったのだ。
茂美にとりついた美女丸の霊は、二人の思い出が残る金木犀の茂みのなかで、姿を現し想いを告げる……「金木犀」、
折原宗太郎は、腕に四つ葉のクローバー型のアザを持ち、級友から「ハピネス」のあだ名で呼ばれていた。
英語教師の二ール・スワンソンがその彼に恋しているのではと疑ったいとこの少女・依子は、
確かめるために草太郎自身に二ールを誘惑させるが、意図に反して抱き合う二人の姿を目撃してしまう。
自分自身、あまりに自然に二ールを受け入れたことに戸惑う草太郎だが、
実は、彼は二ールの死んだ恋人べスの生まれ変わりだった……「ハピネス」。
転生、死を賭けた愛、などをモチーフに描かれた作品を集めた短編集。
82~83年当時の作者の日常(?)をモチーフにしたギャグマンガも収録。
『バイオレット・グラデーション』岸裕子(朝日ソノラマ/サンコミックスストロベリーシリーズ)
花をもあざむくブロンドの美青年、ダンディー・レムは、美少年の恋人ブルーベリーと講義中もかまわずイチャつく“男色極道青年”。
だが、その彼の親がわりである通称“清廉潔白・学問ひとすじ”のピクスレイ教授も、実はSM趣味の男色家で、
夜な夜なダンディー・レムとのSMプレイに励んでいた。そんなある日、バイオレットの香水を嗅いだダンディー・レムの人格が豹変、
女とみればかまわず口説くプレイボーイになってしまう。
実は、彼の体内には憑依した父バーミリオンの意識が眠っており、生前に好んでいたバイオレットの香りで解放されるのだった。
かくて、複雑な四角関係がもたらすドタバタ騒ぎがわき起こり……。
というシリーズ4作品を収録した作品集。
登場人物のほとんどが男色家で、罪悪感などとは無縁ですが、作者のコメディー・センスがうかがえる、明るく笑って楽しむにはもってこいの一冊。
『千の花』岸裕子
週刊少女コミックで70年代から男×男の物語を描き続けてきた岸先生が、
「LaLa」と「JUNE」という場を得て本領を全開にした作品集。
特に表題作の荒唐無稽さが圧巻です。
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